「感情的な準備」が恋愛成功の鍵?

前回のコラムでは、私の友人の例えを交えつつパートナー探しで挫折してしまう原因として、精神的な準備が十分にできていない事を上げました。つまり自分が本当に求めているものを理解していないことが理由であるという事です。

それにより恋愛の過程で常に優柔不断になってしまい、左右に揺れ動き、結果として既に過ぎてしまった機会を振り返るばかりになります。このような未熟な状態では、自身の成功が難しくなるだけでなく、交際するお相手をも非常に傷つけやすくなってしまいます。

精神的な準備だけでなく、感情的な準備をする事もまた恋愛の成功を左右する大きな要素です。

パートナーと別れてすぐ新しい相手を探すのに焦る人もいれば、パートナーと離別して長くなる人の一部は、性格は内向的なものの合理さも秘めているため、家で独り辛く過ごすだけでは問題の解決には至らないと、自分を奮起させ新しい出会いや関係を求め外に一歩踏み出します。

この二つのタイプの人はどちらも積極的に相手を探し、デートにも一生懸命に望みます。しかし過去を乗り越えられず、過去の相手と離別した理由を探し続けたり、その相手が都合よくまた戻ってくることを期待していたり、あるいは新しい関係で再び傷つく事を恐れてしまいます。そのため新しい関係にきちんと感情を込めて向き合うのが中々難しいのです。

こうした感情的な障壁があると、誰と接しても相手を理解することに思考が集中できず、相手の欠点にばかり目を向けてしまい、相手の言動をネガティブに解釈してしまうため相互理解からは遠ざかってしまいます。ネガティブに考え続ければネガティブな結論に至ってしまうのは当然です。

安定しない関係の中では良い人や機会に恵まれてもそれを認識するのが難しいため、適した相手が来ても相手に価値を見出せず諦めたり、相手を大切にしようとしません。

また、過去の関係に対し感情的な整理ができていない人との関係は自分が傷つく可能性が高くなります。そうした人に自分を好きになってもらうためには一生懸命積極的にアピールや努力をする必要がありますが、こうした努力や労力がなかなか報われず、評価されにくいです。恋愛関係のプロセスも非常に長く複雑になりやすく、結果として失敗につながる可能性もあります。

恋人と別れたばかりで感情的にまだ誰かを受け入れる事ができない事に加え、もう一つの感情的な障壁は、以前の結婚相手との子供に対して罪悪感抱えている事です。

離婚した男女は子供に対し深い罪悪感を抱いている人が少なくありません。 彼らはそれ以上子供達を傷つける事がないよう様々な対応をしています。 新しくパートナーを探す時、子供が相手と上手く関係を築けないのではと心配する事もあります。それ故彼らが新しくパートナー探しをする時、恋愛の過程でしばしば優柔不断になったり、躊躇しているように見えたり、相手に集中できていないように見える事もあります。

更にそこに感情的な壁があると、交際相手に対し批判的になり、相手の粗探しをしやすくなります。 ほんの少し言動にすれ違いを感じただけで、すぐその関係には実りがないものだと決めつけてしまうのです。そうして新しい関係が実らないと知ると逆に気が軽くなったような、安心した様子を見せます。子供に対し罪悪感を抱く必要が無くなるからです。

こうした精神や心理状態では、良い人に出会ったとしても時間を無駄にしてしまうだけでなく、相手の事も傷つけてしまいます。

良くないタイミングや精神状態の時に出会いを求め誰かと会う事は、時として誰と出会わない事よりも苦しく辛くなります。

そもそも出会わなければ感情的になる事もありませんが、出会って感情が入ってしまった後に収穫が何もなければ失望してしまいます。特に自分に非があるわけでも悪い事をしたわけでもないのに、利用され捨てられる経験をすればその衝撃や痛みはより大きなものになります。

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