恋愛の挫折と失敗したときの対処法

前回のコラムでは、過去の恋愛や交際相手に対して執着や気持ちを残したままの人は新しい恋愛を心から受け入れるのが難しいという話をしました。こうした未練には、過去の恋人やパートナーだけでなく、以前の結婚相手との子供への愛着も含まれています。そのため、どうしてもそういった方との出会いや恋愛関係は時期やタイミングが悪く失敗や傷ついて終わる事が多いです。

感情的な問題以外にも、相手を受け入れるのを躊躇したり結婚を決断できない要因はあります。

例えば職が不安定な状態にある方は中々恋愛に気持ちを集中できません。 不安定というのは、失業中、転職活動中、昇進したばかり、起業したて、大きなプロジェクトを受け持ったなどの状態です。
転職活動中は再就職や再就職後の成功に不安や緊張を抱きやすいです。特に男性の場合、職や仕事は男性らしさの象徴でもあるためとても重要になり、全てをそこにつぎ込む人もいます。 安定した職がなければ恋愛でも自信を持てず、家庭を持つ事や家族を支えるといった話もできないのです。

職が不安定な状態にある人も積極的に交際相手を探しますが、その目的はどちらかというと生活を整え緊張をほぐす事にあります。 そのため相手と出会い関わりを持つ時も将来の事はあまり考えず、相手を理解する事に大きく力を入れません。 同時に、相手と距離が近付いてきたり、相手が自分に好意を持っている事に気付くと、緊張し距離を取るようになってしまいます。 相手に対する行動や言葉が少し冷たくなり、遠い存在になっていきます。
これは恋愛感情が仕事やキャリアの邪魔にならないようにするためです。このような心理状態や傾向があるため仲良くなるのが難しく、もし好きになった時には積極的に追いかけなければいけません。
こうした人と関係を築くと、多くの人は頻繁に会えないことで悩んだり、相手が感情や今後の恋愛関係の進展について話したがらないという理由で不安を抱えます。そして相手がいつでも距離を置き別れを切り出す可能性があるために不平や不満が言えません。
そういう人たちと関係を発展させるには長期戦が必要なこともありますが、相手のキャリアや仕事が安定するまで我慢したとしても、最後に報われるとは限りません。なぜなら、キャリアが安定すれば心境もまた変わり、その時もまだ今までずっと支えて待ってくれていた人が理想のパートナーだとは限らないからです。

しかし、同じ人であっても仕事が安定した状況にあったり、何かを成功させた状態にあれば、その行動や言動は大きく変わります。 大体の場合において、人はキャリアが安定してくるとパートナーを見つけたくなる傾向があります。人生を共にできる相手を求め始め、自信を持って自分と合うパートナーを探しにいきます。 気の合う人と出会えば、積極的に情熱的に行動するだけでなく、将来のことも先延ばしにせず話してくれるようになります。

ここまで話してきた感情や仕事、精神的な不安定さが恋愛関係の発展に与える影響とそうした状況下で恋愛が成功しない事はイコールではありません。普通の出会いをした二人でも、付き合っている内に片方の仕事や生活に変化が訪れる事もあります。そうした時、どのように向き合い対処していけばいいのでしょう。

まず、何が時期的に熟しており何が熟していないのかを理解し、自分達が置かれている状況をきちんと把握しておく必要があります。
例えば新しく交際相手を探しにいく時、それはただ出会いや結婚活動を試したいだけなのか、それとも自分が本当に求めているものがまだ分かっていないだけなのか。
交際する相手に完璧な条件を求めたり、また完璧でないからと言って拒否するのではなく、相手がもし自分の求める条件の5割も満たしているのなら喜んで会いに行くべきです。

精神的にも、私たちはより多くの人を見て知り、会う事を実践していくべきです。毎度人と出会う度に新しく何かを学べたり、自分のことをより深く知る事にも繋がります。
自分の提示した完璧な条件に合う人を家でずっと待ち続けるよりも、そちらの方が遥かに成功への道のりは近いです。

話をしていく中で、相手が長い間恋愛から遠ざかっていたものの、最近になりもう一度交際相手を探し始めた事が分かった場合は、その相手に集中しすぎない方が良いです。集中しすぎなければ早くから感情的になってしまう事もありません。
そして、つい最近恋愛をもう一度始めたばかりの相手が短期間で何かを決断するのは難しく、ほぼ不可能な事も理解しておきましょう。仮に両者共に相手の事を好き合っていたとしても、スピードを少し緩め、相手に他の選択肢や別の選択をする機会を与えてあげましょう。

有名な恋愛の格言に、「本当に大切なものなら一度手放してみなさい。戻ってきたら、あなたのもの。戻らなかったら、最初からあなたのものではなかったのです。」というものがあります。

この格言は男女双方に対して良いメッセージを含んでいます。恋愛関係の中で情緒や感情に囚われ過ぎず、挫折や失敗と対面する事があっても落ち着きを保ち、最終的な恋愛関係の行く末を進んで受け入れましょう。

Add Comment